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ソフィー・リチャード
Sophie Richard
美術史家、作家

「美術館や博物館は、外国人が美を通して日本文化を知ることのできる場です」
「美術館を訪ねながら、私は日本人の愛や心を感じました」


プロフィール出演テレビ番組メディア掲載記事ジャンル

フランス・プロヴァンス生まれ。美術史家。

エコール・ド・ルーヴルを経てパリ大学ソルボンヌ校で美術史を学び、修士号を取得。

平成27年度文化庁長官表彰 文化発信部門。

パリ、ニューヨークの名門ギャラリーで働いた後、ロンドンに移り、フリーランスの美術史家、翻訳者(仏語・英語)としてギャラリーや美術館の展覧会をはじめ、さまざまな企画に関わる。また、美術雑誌に日本美術に関する記事を執筆。

さらに、こうした本業の傍ら、10年をかけて繰り返し日本を訪問し、東京や大阪、京都などの大都市だけでなく、日本の各地にある美術館を訪ね歩き、2014年に、その中から特に魅力が際立つ60館を選んで紹介した初の著書The art lover’s guide to Japanese museums(美術愛好家のための日本の美術館ガイド。2015年秋に邦訳出版予定。)を出版。美しい写真とともに、古美術から現代美術、工芸品に至るまで、さまざまな種類の美術館・博物館を美しい写真とともにていねいに紹介する本書は、クオリティの高いガイドブックとして、日本文化や美術の専門家や愛好家だけでなく、日本に関心を集める一般読者からも幅広い注目と支持を集めている。

平成27年度文化庁長官表彰 文化発信部門 受賞(功績概要)古美術から現代美術、工芸品に至るまで、日本の様々な種類の美術館・博物館を丁寧に紹介する海外向けの著書を発刊し、我が国の 文化発信に大きく貢献している。


日本の文化と美に魅せられて—10年にわたり美術館・博物館を訪ね歩く

もともとルネサンス以降の美術を専門とする美術史家であるソフィーは、10年ほど前、初めての日本旅行中、買い物のために訪れた代官山で、偶然「旧朝倉家住宅」に足を踏み入れた。人々が行き交うファッショナブルな通りのすぐ隣にありながら、まるで別世界のような静謐な空間にすっかり心を奪われたソフィーは、日本美術と文化をもっと深く知りたい、そのために日本の美術館や博物館を訪ね歩きたい、と思った。

日本には、全国に大小さまざまな美術館・博物館が約5600館もある。しかし、これらに関する英語の情報は非常に乏しく、日本語を解さない外国人旅行者にとって、限られた時間の中で訪ねるべき美術館を選ぶことは、長い間至難の業となっていた。そこでソフィーは、自分が訪ねたすばらしい日本の美術館・博物館の情報を英語で発信しよう、と決意した。

ソフィーは、10年にわたり、本業の合間を縫って日本を繰り返し旅し、数多くの美術館・博物館を訪ね続けた。そして、その中から、とりわけコンセプトの際立った60館を厳選し、2014年に、美しい写真と丁寧な解説で紹介する本書をまとめあげた。日本の美術館の魅力を伝えるこうしたガイドブックが英語で出版されたのはじつに30年ぶりのこと。掲載されている60館は、古美術の美術館から近代・現代作品の美術館まで、公立・私設、有名・無名を問わず、さまざまな美術館を含んでいるが、いずれも収蔵作品だけでなく建築や周囲の景観、環境、地方性など、複合的な魅力を備えた施設である。美術史家としての確かな知識と日本と日本文化、その美を愛する豊かな感性によって裏打ちされたこのガイドブックは、2014年の発売以来、英語圏を中心に高く評価されており、著者も日本の文化や美、美術館・博物館についての講演を行っている。

「日曜美術館 アートシーン」(Eテレ 2019/3/31 9:45~9/59(雨天のみ), 20:45~20:59)

フランス人がときめいた日本の美術館
(BS11 2018/10/5~)

日曜美術館 ― 外国人を魅了する日本の美術館
(NHK Eテレ 2018/6/17 - (再) 2018/6/24 (再々)2018/7/14 )

〈WEB〉

紡ぐプロジェクト」(日本の美を守り伝えるため、文化庁、宮内庁、読売新聞社が官民連携で取り組む事業)
※2019年8月20日開始のポータルサイトに隔月でエッセイを寄稿。

〈新聞〉

「ひと:ソフィー・リチャードさん=日本の博物館を世界に紹介する」(毎日新聞2014年4月30日)
「ひと:日本各地の美術館を紹介するガイドブックを英語で出版した美術史家」(朝日新聞2014年9月14日)

〈雑誌〉

kotoba第25号:日本美術の魅力をもっと世界へ(朽木ゆり子氏との対談)2016年秋号
目の眼:スペシャル書評『フランス人のみた日本の美術館』2016年8月号
The Art Lover’s Guide to Japanese Museums – Author Sophie Richard lets us in on the charms of Japan’s museum kingdom, explored in her new book(Time Out Tokyo誌2014年6月27日。英文インタビュー記事)

■雑誌記事執筆 (英文)

Until recently, no institution in Tokyo was dedicated to Hokusai” (Apollo誌, November 2017)
“The aesthetics of tea(茶道の美)” (Apollo誌, March 2013)
“Museums in Japan(日本の美術館)” (The Japan Society Proceedings誌, number 149, 2012)
“Nezu Museum in Tokyo(東京・根津美術館)”(Apollo誌, November 2011)
“Arcadia in Japan(日本のアルカディア)” (Apollo誌, October 2010)
“Museums of the Inland Sea(瀬戸内海の美術館)”(Art Asia Pacific誌, July-August 2010)

「美術館や博物館は、外国人が美を通して日本文化を知ることのできる場です」
「美術館を訪ねながら、私は日本人の愛や心を感じました」
ソフィー・リチャードは、日本の美術館・博物館事情に精通した美術史家として、日本文化や美術に関するさまざまな講演活動を行っています。

・日本美術
・日本文化
・フランスと日本の比較文化論
・西洋人から見た日本
・日本文化の海外へのプレゼンテーションに関するコンサルティング・アドバイス
・日本を来訪する外国人向けのビジネス(観光等)のコンサルティング・アドバイス
ほか。

■活動実績クライアント
・美術館
・文化事業組織、財団
・教育期間、学術機関
・大使館

■実績例
日本の美術館の歩き方
・国立新美術館「スペシャル・トーク 日本人にも外国人ツーリストにも教えたい!日本の美術館の歩き方」講演(2016年9月2日)