グレアム・アリソン
Graham Allison
ハーバード大学ケネディスクール初代院長、ダグラス・ディロン記念講座政治学教授、ハーバード大学ベルファー科学・国際問題研究所委員/前所長
ハーバード大学ケネディ行政大学院初代学長。
核兵器、テロリズム、政策決定を専門とする米国の有力な国家安全保障・防衛政策のアナリスト。
約40年間にわたり、レーガン政権からオバマ政権の歴代国防長官顧問を務めた。
第一次クリントン政権下では国防次官補を務め、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンとの関係再構築により、旧ソビエトの核兵器削減の実現に寄与。
国防総省より民間人に授与される最高の賞である公務殊勲賞(Defense Medal for Distinguished Public Service) を授与された。
アリソン教授の尽力により、旧ソビエト連邦より、12,000発もの戦術核兵器が安全に返還されただけでなく、
米国を標的とし、ソビエト連邦の終焉と共にウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンに残された4,000発以上の戦略核弾頭の完全な除去という結果をもたらした。
『リー・クアンユー、世界を語る』(サンマーク出版)、『核テロ 今ここにある恐怖のシナリオ』(日本経済新聞社)、『決定の本質 キューバ・ミサイル危機の分析』(中央公論新社、日経BP社)など、多数のベストセラーを執筆。
最新作『米中戦争前夜――新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』では、新興国の台頭が覇権国を脅かすことによって生じた16のケースに加え、中国の政治・経済を分析し、北朝鮮や尖閣諸島の領有問題を含む、米中戦争の可能性と回避の方策を論じる。
現代においても国際政治学の基本書とされる、トゥキュディデス(古代ギリシアの歴史家(紀元前460年頃ー400年頃)による著書『歴史』では、スパルタとアテネが争ったプロポネソス戦争(紀元前431ー404年)を分析し、戦争が勃発する3要因として「利益」「名誉」「恐怖」を挙げている。
過去500年間の新旧大国の衝突から生じる構造的ストレスを「トゥキュディデスの罠」と命名し、現代の国際政治における概念として普及、応用歴史学を展開する。
マサチューセッツ州、ベルモント在住。
Henry Kissinger and Graham Allison on the U.S., China, and the Thucydides’s Trap (2017/08/02)
Graham Allison: “Destined for War: Can America and China Escape […]” | Talks at Google(2017/07/18)
Destined for war with China? Graham Allison and Gen. David Petraeus (Ret) (2017/06/02)
Destined for War: Can America and China Escape Thucydides’s Trap? (2017/03/22)
掲載記事
- 米中は共に栄えるか(創論)(会員限定)(2018/1/13付 日本経済新聞 朝刊)
- 米中戦争前夜 グレアム・アリソン著 政策分析から描くシナリオ (会員限定)(2018/1/13付 日本経済新聞 朝刊)
- (インタビュー)米中戦争、回避の知恵 ハーバード大学教授、グレアム・アリソンさん (会員限定・有料)
(2017/12/22 朝日新聞デジタル) - グレアム・アリソンハーバード大学教授が考える、米中両国が新旧戦争を避けるための12のヒント
(2017/11/23 ダイヤモンド・オンライン) - 米国と北朝鮮 /上 アリソン・ハーバード大教授に聞く(その1) キューバ危機に学べ (会員限定・有料)
(2017/10/20 デジタル毎日) - 米中の衝突 対話で避けよ グレアム・アリソン氏 米ハーバード大教授 (会員限定)
(2017/7/21 日本経済新聞 朝刊) - 米中戦争勃発の可能性は「16分の12」だ! 500年間のケース分析は警告する ((2016/9/26 クーリエ・ジャポン)
研究領域
- ロシア/アジア太平洋/中東・北アフリカ/南アジア/ヨーロッパ
- 安全保障戦略
- 核問題
- テロ対策
- 紛争解決
- 民主主義
- 軍事政策
など